甘やかす、って何だろう。

改めて言われると本当に分からなかったので、ちょっと考察してみました。

食べ物を制限しているので、結構厳しめの親に見られているみたいなんですよね、私。
実際は、「机の上に乗らない」くらいのシツケ度合いで、そんなにツラいことでもないんですが。
本人も、テーブルの上に興味を持ってもね、「あれは大人の食べ物だよ」と言えばスッと引くし、欲しがってグズる、なんてことも今のところ滅多にないもので。
ガミガミ言う親になりたくないから、ただ食べ物を制限しているだけなんですが、なかなか理解されない…。

「甘やかして育てるのは悪いこととは思わねえ。甘やかされて育った子の方が優しい子に育つし。」
と、叔母さんに言われました。
なるほどー!そういう考え方もあるのねー。(叔母さんには私が厳しい親に見えているらしいですムムム
いやいや、叔母さんに悪気がないのは百も承知です。
私の中の「なんだろう君」がちょっと目覚めてしまっただけであせる
この言葉の中には、目的語がないんですよね。
「誰を」甘やかすのか。
「誰に」優しい子なのか。

子供に美味しいものを食べさせて、「美味しい!」と言ってくれるのは本当に嬉しいものです。
だけどその美味しいものが子供にとって有用なものかどうか、を考える必要がある。
売っているものは、美味しいに決まってるんですよ、でなきゃ売れないんだから。
「こども用」って書いてあるとつい、こどもが食べても大丈夫な無害なものなんだろう、と思いがちですが、現実は全く逆。
企業の論理が、子供の体のことを考えて働いてるなんて思ってはいけません。
砂糖やら小麦粉やら、ましてやぶどう糖果糖液糖なんて、特に第一次性徴期の子供には劇薬なものばかり。
そりゃ一粒には微量で法令の範囲内かもしれませんが、それを常食することを思えば……ガクガクブルブルががん
離乳食用のたまごボーロの甘いこと!
色んなお菓子に様々なキャラクターをくっつけて、なんとか買わせようと、もうこれは企業犯罪としか言いようがないむかっ
これらの原材料は体内で麻薬様物質を出しますから、一旦手を出したら最後、どんどん食べたい欲求がエスカレートしていく。
そしてキーキー言って暴れる子供にさらに与えて、負のスパイラル…。
これって、「子供を甘やかしてる」つもりで、実は我々親が自分を甘やかしているんですよね。
美味しいと言って喜ぶ子供のため、じゃなく、美味しいと言って喜ぶ顔が見たい自分のため、なんですから。(だからじじばばは手に負えないのだ〜)
子供がグズりだすと、さっとお菓子を与えるママを時々見かけますが、客観的に見ると、グズっている原因は必ずしも「お菓子が欲しいから」じゃなくて、むしろ100のうち99くらいは別の理由なのに、親が自らそこに帰結させてしまっているんですよね。
その場はラクかもしれませんが、子供の自制心は失われるし、ツケは結局自分に回ってきちゃう。

昔、「おぼっちゃまくん」という漫画で、「子供は『犬かわいがり』で育てよ」的なセリフがあったのを思い出しました。
「犬かわいがり」と「猫かわいがり」。
たとえば、子供にDSを買い与える。
それがすごく子供にとって有用だという確固たる信念があるなら、買い与えてもいい。
むしろ、どんどんソフトを与え、プログラミングまでできるくらいみっちりやらせる。
これが「犬かわいがり」。
だけど、「子供が欲しがるから」「とりあえず今間が持つから」といって与えるのは、親が自分を甘やかしているだけ。
これは「猫かわいがり」。
机の上に乗る。
それがいいと思っているなら、それこそ世界一高く積み上げた机に乗れるくらいまで乗らせればいい。
これは「犬かわいがり」。
注意するのがメンドクサイから、いいや今だけ許しちゃう。
これは「猫かわいがり」。
多分、「おぼっちゃまくん」の作者はこういうことを言っていたんだろうと、今になって思います。
確かに漫画中のおぼっちゃまくんはそんな感じで育てられていたなー。
甘やかすのは悪いことではないけれど、「誰を甘やかすのか」はとても重要なんじゃないかな。

振り返ってみて、私は「純粋に子供にとっての甘やかし」は、何をやっているんだろう、と小一時間…。
うーん、やっぱ「授乳」かなー。
うちの子の授乳タイムはキョーレツ。
お昼寝は、2時間、ともすると3時間、ほぼおっぱいから離れません。
まだ短くなったほうだ。ゼロの頃は時々6時間とかあったもんなー汗
体勢も、「レスリングですか?」ってくらいのフリースタイル。
フットボール抱きができないって悩んでいた頃が懐かしいっすよムムム
めっちゃくちゃキツいんだけど、うちの子おしゃぶりしてくんないし、西原医師いわく「ヒトの授乳期間は5年(哺乳類は種族によって授乳期間が決まっているそうです、犬猫は2ヶ月、とか)らしいので、とにかくおっぱいは欲しいだけあげよう、とココロに決めてコドモ産んだもんで…キツいけどあせる
「まだ飲んでるの、恥ずかしい」とか言われちゃうけど、私の甘やかしポイントはココなので、意地でもガンバる。
恥ずかしいのは子供ではなく、私とか周囲の人達とか、なんだし。
子供が負のイメージを持つとかわいそうだから、恥ずかしいとか言わないでもらいたいんですけどねー、年配の方にはどうもね…。
そのくせみんな「昔はみんな学校上がるまでおっぱい飲んでた」と口をそろえておっしゃるんですけどね。
(自然に任せればやっぱ5年なんだね、ヒトの授乳期間って。)

「どんな子に育って欲しいですか」と聞かれて、「優しい子に育って欲しいです」とはよく聞く話です。
「優しい」も難しいよね、とつい心の中で突っ込んでしまっている私ですがあせる
(じゃあ私はなんて答えているかというと、「オタクにだけは育って欲しくないです」と言っているぼー帰ってこなくてもいい、家にいるのだけはヤメテくれ、と…。)
もちろん、優しいにこしたことはないんですが、「誰に対して優しいのか」もとても重要だと思うんです。
親が自分を甘やかして育てた子供は、きっと自分に甘い子供に育つから、「優しい」も他人に対して、じゃなく、「自分に対して優しい」人間に育っちゃうんじゃないかな…と。
なんか、「ひきこもり」とかの原因が見えてきたりして…エラそうかしらあせる

なかなかに耳のイタい話です。
自分に対して甘い子育ては、なるべくしないようにがんばろーグーと自戒をこめて思ったのでした☆