幸せな出産は出生率を上げると思う

さて問題です。
これは何でしょう?

ドン引きした人、お食事中の人いたらごめんなさい(>_<)
でもね、90%以上の人がこれがこれであることを知らないと思うので、引き潮承知でアップしてみました。

これ、へその緒なんです。
胎盤側の。
普通はチョッキンした、赤ちゃん側の干物を桐箱に入れて記念に取っておくものですが、私がお世話になっている助産院では、胎盤に付いている方のなが〜いヤツを、干して渡してくれるんです。
これがね、助産院のベランダで干すんだけど、ときどき猫とかカラスに持ってかれちゃうんですってドクロ
「そういう場合どうするんですか?」と聞いたら、初産婦さんだったらハナから存在を知らないので、なかったことにしちゃうとか…、てな話をしていたら、「私のカラスに持ってかれちゃったの〜なく」という人がリアルにいてビックリ!
いや、干す時アミアミに入れるとかなんか方法ないの?あるじゃん、椎茸干すヤツさー。

このへその緒、今では完全に記念品的扱いですが、昔はその子供が大病した時に煎じて飲ませる大事な特効薬として、持たせたんだそうです。
今までだったらバカにする人が大半だったのでしょうが、現代医学でも胎盤の「免疫寛容」は今や常識であり、本当に万能薬であることが証明されています。
昔の人の知恵ってすごいわー目
私はこれをもらうのが憧れで憧れで(≧∇≦)、これだけ長さがあったら一生のうち何度か大病してもカバーできる…、って、そこじゃないしパー

これもザリガニのよーに引かれてしまう話でしょうけども汗、私、実は今回、胎盤も食べさせてもらいました!
ちょっと猟奇的というかかなり勇気が要ったんですけど、多分人生鉄板で最後のお産だから、この機会を逃したら一生こんなことはないだろうし。
それに、食べる決心をすることによって、妊娠中の自分の生活にプレッシャーをかける意味もありました。
自然界の動物は、草食動物ですらみんな胎盤を食べるそうですが(うちのにゃんも食べてたな)、母乳の分泌を促進したり産後の体の回復を促したりするんだそうです。
どうやって?ナマを生姜醤油で…、これがねー、すっっごく美味しかったの!!目
私は、これほどフレッシュで臭みのない赤身は初めて食べました!
「おかわり!」と言ったら、生肉はそんなに食べるもんじゃないと院長にたしなめられ。まあ確かにいー(←実は院長が一番ドン引きしていたと思ふ。)
美味しかったということは、それだけ身体が欲していたんですかねー。
妊娠中の生活って、胎盤の状態に結構影響するみたいです。
中には、シャンプーやタバコの臭いがする人もいるんだとか?!
院長曰く、とある「業者」から、助産院で産む人は色々気を付けていて良い胎盤が手に入るから分けて欲しい、と言われたことがあるそうです。
廃棄義務があるからとお断りしたそうですが。
へー。さすが「プロ」は知ってるんだねー、と感心あんぐり
だからと言って私が優等生妊婦とはとても言えなかったですけどね?あせる
冷たいモノと甘いモノを避けてたくらいですかねえ。

ただ私、プラセンタは「本人」以外のものを摂取するのは如何なものかと思ってます。
同種タンパク質の摂取は狂牛病の元、だから昔の人はへその緒を「その子供専用」としていたのでしょう。
その点から見ても、胎盤を食することをカニバリズム(食人文化)と混同する向きはそもそも根本から間違ってる。
胎盤や臍帯血はどこかのお金持ちのためではなく、産んだ母子本人に必要なものなのです。
お金持ちほど他人のプラセンタを摂取して、狂牛病のリスクとか上がらないのかしら〜?
安い豚プラセンタとかなら良いんだろうけど。

前置きが長くなりましたが、出産報告。
私の今回のお産は、予定日3日前に産気づき、子供も3300g弱くらいの、十分な大きさで産まれてくれました。
助産院に着いて8分で産まれるという、超ハイスピード出産。
着いたら出すだけ。
いやいや、背中さすってもらって神が降りてくるとか体験したかったんですけどっグー
イキんだりとかほとんどなくて、自分では出るまで出ると思ってなかった。
だから、赤子的には負担の小さい出産だったのではと思います。(頭小さかったしな)

前日なんとなくおかしくて、息子が、幼稚園へ行きたくない、ママと居たいと泣いたのはこの日が初めてで、ママの出産が近いことを感じているのかもね〜、と先生にも言われて。
その日の夜は、前駆陣痛で20〜30分間隔、でも朝には伸びちゃって。
たまたまこの日は東洋医学の人に施術してもらう日でして、一旦はキャンセルしたものの、どうせ陣痛が来ないんなら無駄に一日を過ごすのももったいないじゃんという非常に私らしい理由で、お昼頃やっぱり来てもらいました。
で、軽い気持ちで、良い陣痛でもつけて下さいとツボ押ししてもらったら、あれよあれよという間に間隔が縮んでしまい〜!
助産院に向かう車中で、車に揺られて絶叫タイムを迎え、助産院の玄関までの下り階段で腹の中で赤子降り、部屋に入ったら、出たパー
いつも何とも思ってなかった助産院のこの階段に、初めて殺意が沸いたね。ここアタシの待遇、普通エレベータかエスカレーターじゃないのかよ、みたいな。(陣痛が弱い時にも昇降させられ、魔の階段と化す。)
つか、ツボ押しマジすげえよドクロ
ナメてました、ごめんなさい。

今回の私の怒りの矛先は、長男。
(前回は、ビデオ撮りまくってたダンナ。)
助産院へ向かう車の中でお産がみるみる進んで絶叫している間、リア席にいるはずの息子が妙に静かだったんですわ。
あーね、さすがに母親のこんな姿を見たら怖いかもねえ、なんて、絶叫しながらも不憫に思ってたら、
後ろから、「つー君、完全に寝ましたね。」という声が。
はっ?真っ昼間だよ?!

母親がこの状態で、昼寝するフツー!?!?むかっ

出産の時も、誰よりもスイートスポットでガン見してて、それが証拠に、後日息子に「赤ちゃんはどうやって産まれたの?」と聞いたら、「ママのお尻からくるんと回って出てきた」と答えていた。
あのね、人が苦しんでいる時に、共に苦しめとは言わないが、もうちょっと心配するとかさ、キモが座っているにも程があるというかさ、自分の子ながら「貴様覚えとけよ〜むかっ」と心の中で毒付いておりました、まる。

「40歳で初産」という不届き者を受け入れてくれる助産院ってのもほぼここだけなんじゃないかと思うのですが、今回もいろんな面で本当にお世話になりました。
おっぱいのケアから新生児のお世話の仕方から、もう手取り足取り、食事も豪華病院の満願全席みたいな料理ではなく、おっぱいを最大限に優先したマクロビオティック手料理、これがもう本当に美味しい!
帰りたくないよ〜と、入院中みんな一度は泣きつくという。(特に赤子の上に兄弟がいるとね〜)

これほど良いとこずくしのように思いますが、現在の日本では、助産院で産もうと思ったら、提携先の病院も並行で通うことを義務付けられています。
今回私は、提携先のI病院とT病院のうち、病院で産むことになってもほぼ希望の出産法を叶えてくれるT病院を選びました。
前回の教訓により、その方が精神的プレッシャーが少ないと思ったので。
I病院は大きな総合病院で、設備や緊急時など優れた面もあるのですが、いわゆる管理出産の可能性は、わずかでもどうしても心理的に負担でした。

お産って、本当にメンタルなものだと思います。まさに「病気ではない」。
メンタルに負担がかかると身体も閉じちゃうというか、医療が必要な出産ももちろんあるけど、全ての出産が「底辺」に合わせる必要はなく、それはむしろ難産を増やしてしまうのではないかとすら感じます。
助産院で産む人達は、ほとんどの人が多産です。何度でも産みたいと思わせる出産がここにはあります。
検診も、何時間も待って器具突っ込まれて5分で終わり、みたいなのじゃなく、1時間近くかけてエコーみたりアドバイスしてくれたりマッサージしてくれたり。
心に寄り添ってもらえて、ああ、大切にしてもらってる、妊娠って幸せだなあと、心から感じることができるんです。

前に、「妊娠したら変化すること」的な外国のコラムを読んだことがあります。
妊娠したら、否応なく機械的に横にされ、煌々とした明かりの下で器具を突っ込まれ、まるでモルモットのような扱いで、自分に寄ってくる周りの人全てが敵に感じる、といったような類のことが書いてありました。(リンク失念でうろ覚え〜…懺悔。)
ああ、なるほど、とすごく納得。
助産院にお世話になっている人達は、お腹をなでられたり触られたりなんてことに目くじら立てる人はほとんどいない(はず)。
少なくとも、周りの人間が敵に感じるなんてことはないです。
前にもブログで触れましたが、中学校のボランティアを頼まれたりしてもみんな快く、赤ちゃんや子供達を学生達と遊ばせたり、妊婦腹を触ってもらったりする。
むしろ恥ずかしがる中学生男子の手をむんずと掴んで、「触り方が足りん!それじゃ胎動が分からん!!」ってやったのは、私だけじゃなかったらしいw
助産院で自分が大切にしてもらっているからか、妊娠や子育てを他人と共有することに幸せを感じることができるんです。
色んなSNSをサーフしているとね、気軽にお腹を触られて不愉快だと言う人が実に多い。
授乳も見せられることに不快感、とか、電車で妊婦に前に立たれるのはイヤだ、とか、極めつけ、道行くおばあちゃんにかわいいと触られて、除菌シートで子供を拭きまくる人まで…。
「妊娠出産なんて、金輪際もう二度とイヤだ」と言っている人によく出会います。
不愉快だった妊娠出産が、ますます体を閉じさせ潔癖にさせ嫌悪感を募らせ、それでなくても核家族化が進み孤立した育児で育った子供達は、異年代と交流することを嫌がるようになる可能性は高いのではないでしょうか。
異年代と交流の途絶えた世代は、自分と違う人間に対する経験も想像力も足りないので、思いやりが生まれない。
殺伐とした社会の到来が、そこにはあります。

妊娠とは、出産とは、極めてメンタルに左右されるもの。
そこで女性が「幸せ」と感じるかどうかは、子供の人生や国の興亡にまで関わってくる問題なのではないかと、勝手に思っています。
女性の「産む力」が下がっている昨今、誰でも医療の監視なしには安全な出産ができるとはとても言えないとは思いますが、少なくとも、ムダに怖がって全員が管理出産でなくてはならない、というのではなく、女性のメンタルを最大限に優先するような出産を、できるだけたくさんの人が体験できるといいなあと思います。
そこに向かうような社会の仕組みを…、現実の世論は逆に流れてるのよね、悲しいなく

で、やっぱりここで、長男の時の出産に触れないとフェアじゃないというか、先に進めないというか。
次回こそ赤裸々にカミングアウト!
…いつになるかわかりませんが〜ドクロ

↓近々のオモシロ画像。
次男に授乳する、長男の画。