息子2歳5ヶ月。
今振り返って、「0歳〜1歳期にお勧めの絵本は?」と聞かれたら、
これかな。
「おんなじおんなじ」
多田ヒロシ著。
「絵本をなるべくたくさん読んであげる」
なんか、賢い子を育てる世の常識みたいなもんなんでしょうが。
そりゃあ読んで差し上げたいのは山々ですけど、当時絵本の選び方なんて全くわからなかった私。
3,4ヶ月児検診で、市から「ブックスタート」として、「じゃあじゃあびりびり」の本を頂きましたが、「いぬわんわんわん」とか「そうじきぶいーん」とか、人生40年、反応の薄い乳児に対しそこまで「子供の目線に立って」というのは、自分の子のためとはいえ正直ツラく…。
いや、今でもニガテですわ。
いちおーデザイン関係の仕事なんで、絵やタッチの参考としての絵本は大好きなんですが、私の好み=子供の食いつきの良さ、ではないわけで。
というわけで、例に漏れず、「家庭保育園」の絵本ラインナップを参考に、何冊かアマゾンさんにお世話になりました。
アマゾンさん、ということは、当たるも八卦、当たらぬも八卦、中身を全く見ないでテキトーに買った、ということですね、はい。今思うと怖い
でもそこはさすが「家庭保育園」、どれもかなりよい絵本だった、と思います。
買ったときは、「へえ、こんなんがいいの?」って感じだったんだけど。
その中で、今、うちの息子に多大な影響を与えていると思うのが、この絵本なんです。
絵はね、正直好みじゃないです。
筆ペンで大雑把に描かれた主線(ワザとそういうタッチで描いていらっしゃるのは百も承知ですがっ)、鮮やかとはいえない色彩、だからなんだというストーリー…。(すいません…)
ぶうとぴょんが服や靴のおんなじところを言い合う、ていう内容で、もちろん絵本は大好きな息子ですが、他の本に比べて特別コレが好き!という訳でもなく。
ところが、1歳半ころだったかな。
「自我」が出てきて(結構強いほうです)、よその子やお店のオモチャなど、「おちゅーのっ(俺のだから持って帰る!)」ってなり始めた頃。
ふと、「おつーのじゃないよ、おんなじおんなじ、だよ。」と、「同じ」のベビーサインを交えて言ってみたんです。
それが、本人的にものすごーく「腑に落ちた」らしく、「俺のもの」ではなく、「俺のと同じなんだ」と突然理解したんですね。
家に帰って早速この本を開き、「おんなじおんなじだよ!」と。
強い自我の要求に対する対処がとてもラクになった瞬間でした。
それ以来、見たことあるものを見つけては、「おんなじおんなじだよ」とベビーサイン付きで報告するのがブームになった息子。
「おんなじだ〜!」と言うときは、何故かリキが入って、クレヨンしんちゃんの声で叫ぶ
「同じ」が分かる、ということは、「違う」も分かるということで、「似ている」ということ分かるということで、似ていることへの表現力にもつながる。
同じが分かる、ということは、記憶をたどらないといけないわけだから、記憶もクリアーになるというわけです。
ウチの息子は、形に対する認識がとても早い方だと思います。
(その分色はどうでもいいヤツだが)
きっかけは多分、この絵本。
さらには、ひとつ以上の数の認識ができた、ということ。
子供は毎日をガチで生きてますから、すべてが一期一会、そこに「こだわる」のも、今生の別れのように思っちゃうから、だと思うんですよね。
それが、ひとつじゃないんだよ、広く世界を見ようよ、ということが分かるようになると、自己主張も緩んでくるんではないかと思います。
教えられてできるのは当たり前。
自分で発見するからこそ、深く身につくんですよね。
「同じが分かる」ということは、自分で発見するきっかけを作れる、ということでもあるのではないかと思います。
ひとつの絵本が、結構考え方にまで影響をあたえるんだなあ、と。
早期教育にさほど肯定的ではない私ですが、絵本が与える力はすごいなあと思います。
今でもこの本は好きで時々戻っていきますが、あの頃とはまた違った切り口で見ているみたい。
やっぱり効果のある時期、というのはあるんではないかと。
そんなわけで、0歳〜1歳、お勧めします。
情操方面の効果はよくわからないですけど。
つか、私が情操を全然理解してないでーす
最近買って、喜んでみているのがこの絵本。
「おふろだいすき」松岡享子著。
自宅のお風呂に、ペンギンやらカバやらくじらやらが湧いて出るというありえない展開w
ウチの息子お風呂好きだし、カバの首の後ろのシワの間って、めちゃくちゃ洗いてえ〜!と私が思っちゃって、ご購入。
主人公の男の子が、なんかうちの息子に似てるんですよね。
体のバランスとか、お尻のカタチとか。
で、つい、
「この子、おつーに似てるんだよ。…ちんこまで似てるわ。」
とつぶやいちゃって、それからもう、
「おつーのちんことおんなじおんなじ〜!」とクレヨンしんちゃんばりの連呼が…。
ああ、また私は余計なコトを…